東洋医学におけるメンタル(心)についてお話し致します。
東洋医学は2000年前の医学書を元に現在まで伝えられてきています。
その当時から心と体の不調は別々に考えるのではなく、一つの流れの中で考えられてきました。
例えば東洋医学の中では「感情も過ぎると蔵を傷つける(働きが低下する)」とされています。
七情と言われる感情、怒・喜・思・憂・悲・恐・驚は、
身体の内側から不調を起こす原因である内因(ないいん)として考えられてきました。
五志ともいい五蔵との結びつきから振り分けられています。
「怒」→肝 「喜」→心 「思」→脾 「悲」→肺 「驚」→腎
喜ぶのはいいことでは?蔵を傷つけるの?と思いますよね。
東洋医学の中ではその通りです。喜びすぎると気が緩みすぎてしまいます。
例えばテレビで見たのですが、ザプライズでプロポーズを受けた女性が気絶してしまっていました。
数年ぶりに飼い主さんに再会した犬も喜びのあまり気絶していたのを見たことがあります。
また心が上手く機能していないと、悲しい出来事があっても喜ぶようにしていることもあるようです。
通常は長く七情のいずれかが続くことで関連する蔵が傷られる(やぶられる)←機能が低下する
のですが、
一時的な強烈な感情(情動)でも起こることがあると言われています。
「思」は、深い考え、深く考えることを意味しています。
「憂」は、将来のことを考え不安になる、心が滅入る、心の悩みが顔に現れ考えるなどを言います。
「悲」は、自分の心に背くのを悲しむ、心中にたまった思いがふき出すこと。
「恐」は、恐れる、恐怖を感じる、ビクビクする状況などです。
「驚」は、驚く、慌てる、ギクリとするなどです。
これらの感情はそれぞれの蔵の働きを傷り(やぶり)、
またそれぞれの蔵の働きが低下しているとこれらの感情が起こりやすくなってきます。
現代では、思考も感情も含めて精神活動の一面とされていますが、
東洋医学では精神状態と情動は分けて考えられていたようです。
その辺りの違いも今度お話できればと思います。
Youtubeチャンネルにて、メンタル不調に効果的なツボについて解説させていただいていますので、
あわせてご覧ください。
メンタル不調に効果的なツボ
(YouTubeにリンクします)