梅雨が明けて気温が30度以上とかなり暑い日が続いています。
夜も、日中にコンクリートなどに貯えられた熱やクーラーの室外機の熱などにより25度以下に下がらず、
全国的に熱帯夜が続いています。
そうなると夜は寝苦しくなってしまいます。
先日朝のテレビ番組で興味深いお話がありました。
「ぐっすりと眠るためには脳を冷却することが重要です。」とのことでした。
方法はシンプルで、
クーラーで部屋の温度を下げてから、寝る30分前〜寝るまでの間に
①鼻から4秒かけて息を吸う
②7秒間そのまま息を止める
③8秒かけて口から吐く
これを数回繰り返すそうです。
鼻の奥は脳との距離がとても近いため冷やしやすいようです。
脳は36.5~37.0度位で0.5度冷えるだけでも眠りやすくなり、
氷枕などでは深部の脳までは冷えないので注意が必要というお話でした。
もちろん寝る前にスマホなどをして脳を興奮させるのはもってのほかです。
実は東洋医学でも睡眠についてはこの考え方にとても近いのです。
眠れない原因の一つとして、熱が上半身や頭に多くのぼせたような状態(頭が興奮した状態)になると、寝つきが悪くなったり、夢を見やすくなったり、途中で目が覚めやすくなってしまうと言われています。
活動中は話したり考えたりと頭を常に働かせています。そうすると頭に熱が多くなってきます。
その熱が休む時に頭から下に降りていくとぐっすりと眠ることができるのですが、頭を使いすぎたり、疲れすぎていたり、先ほどのスマホなども常に頭が働いている状態なので熱が下に降りてこれなくなって眠れないというわけです。
今の季節は冷たい物がおいしいですよね。
でも冷たい飲み物や食べ物を取りすぎると胃は疲れてしまいます。
すると胃が冷えてしまったり、お腹にチャプチャプと水が貯まったりすることがあります。
この場合もうまく熱がお腹に帰れずに寝つきにくくなってしまいます。
冷たすぎるもの(氷水など)を取ると興奮して眠れないというのに少し近いかもしれません。
鍼灸では熱の偏りと捉えて、のぼせの原因や胃腸の疲れなどを探りながら施術致します。
そうすることで、身体の熱のアンバランスが解消されて眠りやすくなると言われています。
脳を冷やすわけではないのですが、身体の熱の偏在を正すことで
結果的に脳の温度が下がるのではないかと考えられます。
中々個人では脳の温度は測れませんが、テレビのお話を聞いて考えに共通するところがあり、
一鍼灸師として嬉しく思いました。
まずは初めのやり方をお試しいただいて、それでも
眠れない、寝た気がしない、途中で目が覚めてしまう、起きた時すっきりしないなどございましたら、
1度ご相談ください。