今年の連続した猛暑から比べると今日はやや涼しく、夏の残暑から秋へと少しずつ向かい始めているのかなと感じています。それでも30度以上はあるのですが、来週は最高気温が30度を下回る日が続くそうです。
身体もホッと一息つけるのではないでしょうか。
暑さが和らぐからこそ疲れを回復するチャンスです。体調に留意し残暑を乗り切りましょう!
ところで横浜市西区が2017年から取り組んでいる、もしもカードはご存知でしょうか?
名刺サイズの携帯できるカードです。
こちらのカードの役割は主に3つです。
1.ご本人確認ができること
2.緊急時に即座に身内の方などへの連絡ができること
3.持病の有無や緊急時の対処方、注意してほしいことなどを周りの方に知っていただくこと
これら3点はご本人になんらかのトラブルが生じて、周りに上記の事を伝えることができない場合に、とても重要な役割を果たしてくれます。
もちろん1に関しましては、保健証や免許証、マイナンバーカードなどを携帯されている方もいるかもしれません。そこで重要になってくるのが2と3です。
もしトラブルに遭われている方にお会いした際に、もしもカードがあると非常に助かります。
これは私自身が経験した事なのですが、以前おそらく軽度の認知症だと思われる方が来られたことがあります。
初めて来られた方でお話を伺っていると、電話番号がわからない、どうやってきたかもよくわからない、帰る方向はどっちだろう?という感じでした。
荷物を見せていただいたのですが、ご自身の事が記載されているものは何もなく電話などもお持ちではありませんでした。
お話はできるのですが肝心な所は思い出せない様子でした。
そのような場合はまず警察に連絡します。
今回も警察に連絡して来てもらいました。するとご家族から捜索願いが出ていたようで身元が分かり無事に帰れることになりました。
これで一件落着して安堵となったわけですが、そこに至るまでにいくつか迷うところがありました。
それは初めは一人で帰ろうとしていたことです。大丈夫だからと言われていましたが、やはり帰り方が分からない様子でした。また会話はできているので、いきなり警察を呼ぶのは躊躇しました。びっくりしてしまったりショックを受けられる事が心配だったからです。
その事がずっと胸に引っかかっていました。
そんな時、西区でもしもカードという取り組みを行なっている事を知りました。
このカードがあれば迷うことなく、対応することができたのではないか、いち早くご本人にも身内の方にも安心していただけたのではないかと思いました。
たまたま私はその方とお会いしましたが、また同じようなことがあるかもしれません。
また私ではなく他の誰かがが私と同じような場面に遭遇するかもしれません。
そのような時に携帯されていればより早く解決に向かうことができるのではないかなと思います。
事業者は申請をするともしもカードの配布を行うことができます。
現在は西区役所を中心に、地域ケアプラザや郵便局などでも配布が行われています。
当院も微力ながら、もしもカードの普及に取り組ませていただきます。
地域が一体となって助け合える、誰もが暮らしやすい街になっていくことを切に願います。
※緊急時に周りの方へ、お身体の状態とご家族やかかりつけ医などへの連絡先を知らせる為のカードです。身分証明証にはなりませんのであらかじめ御了承ください。
西区役所のリンク先です⬆︎